猫も杓子も構造化

発達障害、特別支援などについて書いています。最近は心理学関係の内容が多めです。

「空気読めない」って言わない

標題のとおりなのだけど、仕事とかをするにあたって「Aさんって空気を読めない」というようなことを言わないように心がけている。

「Aさんって空気読めない」って発言は、Aさんの発言なり行動なりが話者が思う適切なものとずれていたときになされているのだろうから、結局のところ、この発言はコミュニケーションの不和からきているように思う。

「(わたしはAさんに〜な発言や行動をしてほしかったけど、実際にはしてくれてないから)Aさんは空気よめない」のである。

でもこれは、コミュニケーションの失敗の原因を「空気を読む能力」というAさんの側にのみ押し付ける発言でありフェアでないと思う。コミュニケーションは相互作用の結果な訳だから、Aさんに適当な発言なり行動をとってほしかったのなら、「空気読めない」なんて言う前に、してほしい発言なり行動を伝える発言者の側の努力がもっともっと必要なのだと思う。

具体的には、空気と呼ばれているものを、言語なり非言語なりで明示的にルールにする。その明示的なルールをベースに相手に行動を望むようにしていくことである。それでコミュニケーションの不和が起きたときは、明示的なルールを改定する。コミュニケーションの結果に対して、それぞれが共同責任を負うのが大切だと思う。

空気なんて曖昧なものを読む必要がない職場が増えると、多くの人にとって過ごしやすい世の中になるのじゃないかなぁ、と考えて、とりあえず手始めに「空気読めない」って言わないようにしている訳であります。