猫も杓子も構造化

発達障害、特別支援などについて書いています。最近は心理学関係の内容が多めです。

坂上裕子ほか『問いからはじめる発達心理学』

読んだ。自分が心理学周辺の知識を知らなすぎて困ってしまうのでコツコツと学んでいる。

有斐閣ストゥディアというシリーズは認知心理学のときにも買ってみて良かったので今回も買ってみた。当該分野の面白さや魅力を伝えるよう意識しているのか堅苦しくない感じが良い。もちろん個別の領域を深めるためにはより専門なものに進んでいく必要があるとはいえ、きっかけづくりとしてはこの程度ボリューム感が丁度よいと感じた。欲を言えば、ブックリストみたいなものが章末についていると良かったかな。

内容としては、わたしが実験系心理学に関心があるので、乳幼児の理解を確認する方法(選考注視法や馴化-脱馴化法など)やそれを用いた有名な実験についてが印象に残っている。

また、発達心理学と聞いて子どもの発達が中心的な内容だろうと(勝手に)想定していたが、生涯発達という観点から老年期まで射程に入っていて勉強になることが多かった。

発達心理学に入門したいという方には初めの一冊にどうぞ。