猫も杓子も構造化

発達障害、特別支援などについて書いています。最近は心理学関係の内容が多めです。

島宗 理『パフォーマンス・マネジメントー問題解決のための行動分析学ー』

パフォーマンス・マネジメント―問題解決のための行動分析学

パフォーマンス・マネジメント―問題解決のための行動分析学


前から読もうと思っていながら読む機会を先送りにしてきたのだけれども、今回ABAの学び直しの一貫で読んだ。

感想としては、凄い良い本でもっと速く読むべき本だったと思う。

良いと思う点は、ポップでキャッチーな事例がたくさん出て来るのだけれども理論的な裏付けがしっかりしているところ。このポップさは目次を見れば一目瞭然、日常的な問題解決にいかに行動分析学が役に立つのかを示している。

  • 部下のマネジメント
  • 安全のマネジメント
  • 体重のマネジメント
  • 恋愛のマネジメント
  • スポーツのマネジメント
  • 道徳のマネジメント
  • 病院のマネジメント
  • 品質のマネジメント
  • 知識のマネジメント
  • 学校のマネジメント

発達障害界隈で仕事をしているとどうしてもABAを教育・療育のための道具として見てしまいがちだが(そしてそれはある意味では正しいのだが)、ABAの適用範囲は広く、私達の日常生活をより良いものに変える理論と技術の体系だということが、この本からは分かる。

日々の生活上の問題を科学的な観点から改善したい人はぜひ読んでみると参考になる点が多々あるでしょう。