猫も杓子も構造化

発達障害、特別支援などについて書いています。最近は心理学関係の内容が多めです。

南風原ほか編『心理学研究法入門』

心理学研究法入門―調査・実験から実践まで

心理学研究法入門―調査・実験から実践まで

大変勉強になる本だった。

調査、実験、実践と心理学研究の方法がそれぞれコンパクトにまとまっている。各章それぞれで扱われるトピックついての記述が分かりやすいのもとても良い点だと思うが、この本の最大の売りはそれぞれの研究法が持つ特色を対比させることによって、各方法論の強みや弱点を理解させる作りになっていることに思う。

『心理統計学の基礎』を読んだときにも感じたのだけれど、南風原先生の書くテキストは各論と総論のつながりを大事にしながら基礎を深めさせる作りになっていて素晴らしい。知っている気になっていた事柄でも新しい発見があり、読むと目から鱗が落ちるような気持ちになることが多い読書だった。