猫も杓子も構造化

発達障害、特別支援などについて書いています。最近は心理学関係の内容が多めです。

2018-01-01から1ヶ月間の記事一覧

Rによる楽しい自動処理(入門の入門編)

R

実験を実施した結果、一つのフォルダに複数の.csvファイルが保存されたりする。サンプルサイズが小さかったり、処理が複雑でなければそれぞれを開いて手作業でやっても良いが、数が多くなってくると大変に時間がかかるので単純作業は機械にやらせると良い。…

ASDの視覚処理研究は母集団を適切に代表しているのか

Frontiers | Vision Research Literature May Not Represent the Full Intellectual Range of Autism Spectrum Disorder | Frontiers in Human Neuroscience 今までに行われてきたASDの視覚処理研究の研究参加者の属性についてIQの観点から検討した論文。い…

佐々木正人『新板アフォーダンス』

新版 アフォーダンス (岩波科学ライブラリー)作者: 佐々木正人出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2015/01/10メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (6件) を見るギブソンにも入門する必要があり読んだ。理論の解説のみでなく、ギブソンの人…

坂上裕子ほか『問いからはじめる発達心理学』

問いからはじめる発達心理学 生涯にわたる育ちの科学 (有斐閣ストゥディア) [ 坂上裕子 ]ジャンル: 本・雑誌・コミック > 人文・地歴・哲学・社会 > 心理学 > 心理学ショップ: 楽天ブックス価格: 1,944円読んだ。自分が心理学周辺の知識を知らなすぎて困っ…

Spearman(1904)のメモ

"General Intelligence," Objectively Determined and Measured on JSTOR長い。90ページもあるのはやめてほしい。全ての知的活動の根底にあるg因子を発見したということで知能の二因子論の始まりとなる論文なわけだが、この時点ではまだg因子という言葉は使…

ASDと心の理論と

先日の記事で「心の理論」のチンパンジーを対象とした元論文について書いた。nekomosyakushimo.hatenablog.com書いている中で、そういえば私はバロンコーエンのオリジナルも読んだことが無かったことに気がついたのでそれにも目を通してみることにした。Does…

チンパンジーと心の理論と

ASD児者が心の理論に障害を持っているという仮説は、イギリスのバロンコーエンが最初に提唱したものである。少し詳しい人であれば、この心の理論というのは最初は、霊長類研究者であるプレマックとウッドルフがチンパンジーについて検討したものだということ…

3つ組はセットで考えるべきか

link.springer.comASDを考えるときに有名な三つ組(triad)というものがある。これは、社会性、コミュニケーション、想像力の3つの症状からASDを考えましょうと、イギリスの児童精神科医のウィングが提唱したものである。この三つ組を考えるとき、これらが…

女性のASD当事者の障害を見えにくくする要因

自閉症スペクトラム障害の女性は診断に至るまでにどのように生きてきたのか:障害を見えにくくする要因と適応過程に焦点を当てて読んだ。女性ASD当事者へのインタビューをもとに、ASDの障害を見えにくくする社会環境的要因を明らかにし、その中で当事者がど…