猫も杓子も構造化

発達障害、特別支援などについて書いています。最近は心理学関係の内容が多めです。

多層プローブデザインについて

単一事例研究の中に多層プローブデザインというものがある。これは、多層ベースラインデザインの一種である。簡単に言えば、一つの層が介入条件にあるときには、介入をしない他の層では測定をしないデザインである。そして、新しい条件が加わえられる時点でプローブと呼ばれる介入条件を含まないテスト試行を全ての層で行い、別の層に介入条件を設定するのである。

これによって、介入がないのにベースラインの測定が続けられる(例えば、できない問題を繰り返し出され続けるなど)という多層ベースラインデザインの欠点がカバーされ、対象者に測定の過度な負担をかけずに済むようである。

以下のビデオは非常に分かりやすく参考になる。


Multiple Probe Design


710 06 Multiple Baseline_Multiple Probe Designs


ちなみに、『障害科学の研究法』(明石書店)に載っているグラフ(p.111)だと、介入条件の時に収集されたデータがプロットされていないため、その他の層でデータをとらないということがやや分かりづらい。

ちなみにちなみにprobeとは『探り針』のことで歯医者とかで使われる先のとがったやつのことのようで、google画層検索するとそれらしいのがたくさん出てくる。