猫も杓子も構造化

発達障害、特別支援などについて書いています。最近は心理学関係の内容が多めです。

2018-05-01から1ヶ月間の記事一覧

田中康雄『ADHDの明日に向かって』

ADHDの明日に向かって―認めあい・支えあい・赦しあうネットワークをめざして作者: 田中康雄出版社/メーカー: 星和書店発売日: 2001/10/01メディア: 単行本この商品を含むブログを見るとあるお医者さんからの紹介で知った本。副題に「認めあい・支えあい・赦…

筆記具の持ち方について

小学生の低学年では、「用具を正しく持つ」という内容が学習指導要領に明示されており、鉛筆の持ち方を指導する姿はどこの学校でも見られる。もちろん、その指導の丁寧さであったり力の入れ方は担任の先生のさじ加減であり、いくつもの学級を見ているとその…

シェムとシェマについて

発達心理学について勉強するとシェマという言葉を必ず学ぶ。ところが、最近ピアジェについて勉強し直す中で、ピアジェはシェム(Schéme)という用語とシェマ(Schéma)という用語を厳密に使い分けていることを知った。英米の研究者がピアジェを英訳する際に…

認知の発達段階とピアジェについて

ピアジェについて調べ物をしている。自分にとってのピアジェは太田ステージによる認知発達治療に理論的基礎を与えている人で、『自閉症療育の宝石箱』や『自閉症治療の到達点』で得た理解がベースであった。 太田ステージによる自閉症療育の宝石箱作者: 永井…

体罰に関して

体罰に関してあれこれ話をする機会があった。今でこそ表立った(?)体罰というのは教育現場で少なくなっているのだろうが、一部の運動部であったり、言葉のない知的に重い障害児教育の現場などでは、体罰の効果を信じている人を見たりもする。体罰に関して…

自閉症の遺伝的関与に関する初期の研究

今では自閉スペクトラム症に遺伝子が関与していることはよく知られているが、下記リンクはその初期における重要な研究。少なくとも片方が自閉症の診断を受けている幼児期の21組の双子が研究の対象となった。https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111…

広い自閉症表現型について

以前少しだけ書いた広い自閉症表現型(Broader Autism Phenotype:BAP)について調べ物をしていたら、素敵なものを見つけた。https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/9781118911389.hautc02よくわからないがフリーアクセスである。ふとっぱらだね。BAP…

豊田秀樹編著『もうひとつの重回帰分析 予測変数を直交化する方法』

もうひとつの重回帰分析作者: 豊田秀樹出版社/メーカー: 東京図書発売日: 2017/06/08メディア: 単行本この商品を含むブログを見る飛ばし飛ばしだが一応最後まで読んだ。本書の根底にある問題意識は「重回帰分析において偏回帰係数の解釈の誤りがとても多い」…