猫も杓子も構造化

発達障害、特別支援などについて書いています。最近は心理学関係の内容が多めです。

ウェクスラー式検査をちゃんと扱おう論文

www.jstage.jst.go.jp

成人発達障害者の臨床を念頭においてウェクスラー式の検査の留意点について丁寧に書いてある。オープンアクセスだしおすすめ。

論文に直接書かれている訳ではないけど, 最近ADHDの成人の状態像についての論文を読む中で高機能だと適応・補償スキルが高くて表面上の症状がマスクされるみたいなことを書いてあったことを思い出した。

Clinicians should also be aware that high functioning adults with ADHD may not present with a typical pattern of functional impairments in their daily life. Adaptive or compensatory skills can develop that mask the more overt behavioral problems related to ADHD

Updated European Consensus Statement on diagnosis and treatment of adult ADHD - ScienceDirect

発達障害者の臨床においてなんとなくで知能検査が取られるケースというのも話に聞いたりするけれど, とる目的というのをはっきりさせるのは大事ですね。

糸井論文でも触れられているけれど知能検査から診断は無理筋なのでちゃんと障害種に特化したアセスメントを取るべきなんですけど、こうした検査をしっかりやっている機関はどの程度あるんでしょうね。 https://psych.or.jp/wp-content/uploads/2017/10/67-9-12.pdf

吃音の入門本

吃音については 今までにしっかりとした本というのを読んだことなく, 恥ずかしながら啓発用のリーフレットに毛が生えたぐらいの知識しかなかったのだけれど,仕事の都合でまれに必要になることがあったので以下の本を買ってみた。

以下良いと思った点

  • とにかく具体的. よく相談を受ける内容からそれへの返事の仕方まで
  • 独自の経験論とかでなく引用文献しっかりしている
  • 研究からの引用がされているだけでなく, 臨床経験からくるリアリティがある
  • 関係する機関(例えば学校の先生)に説明するための資料とかついている 

認知行動療法の入門書

認知療法認知行動療法カウンセリング初級ワークショップ』

自分の実務には今まで必要なかったのでざっくりとした考え方しか理解していなかったのですが, 認知行動療法(CBT)の実際というのがどんなものかを勉強してみようかと思い購入.

雑多な感想など

著者が行なっているCBTに関するワークショップの内容を書籍化したもので, 実際にワークショップを受けてるような感じで気軽に読めます. 初学者にはもってこいの内容でした.

以下, 読みながら気になった点を箇条書きで

  • 技法そのものの紹介もあるが, 技法「以前」のCBTを成り立たせる枠組みが丁寧に解説されていて良かった
  • 著者の言う「ソクラテス式質問法」適度に制約をつけたオープン・クエスチョン(開かれた質問)というのは, CBTに限らず使い道は広そう
  • 発達障害児者支援の領域では, 保護者と話す機会は多いが, カウンセラーとクライエントがチームを組んで問題解決を目指すモデルというのはフィットする場面が多いと 思う
  • ロジャース自身はクライエントに質問をすることをタブー視していないのに, カウンセラーが来談者中心療法の教育を受けると, 質問をタブー視するようになってしまう現象が日本でも米国でも起きているという話は興味深かった

CBTの雰囲気を掴みたい初学者には大変おすすめです.

第2回公認心理師試験の解答および解説(2019年・令和元年)

第2回公認心理師試験を受けてきました。試験後に, 分からなかった問題を調べたりしながら自分なりに解答およびその根拠をまとめました。せっかくなのでアップしておきます。

別に「解答速報」という訳ではないので合っているという保証はないです。あと, 調べてみて違っていると思ったらその都度更新しますので内容は変わる可能性があることをご承知おきください。足りない部分は随時足していこうかと思っています。

「ここが違うのでは」というものがあればコメント欄に書き込んでいただければと思います。(根拠のURLや出典があるとなお嬉しいです)。

午前の部

問1 → 4
公認心理師法の定義には関係者への支援も含まれる。「心理に関する支援を要する者の関係者に対する相談及び助言、指導その他の援助」https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12200000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu/0000116068.pdf

問2 → 4

問3 → 2
三大潮流は, ゲシュタルト心理学, 行動主義, 精神分析20世紀心理学の三大潮流:心理学用語集 サイコタム

問4 → 1
「ビネたちが成功した理由の1つは,小学校入学時の知的水準の判断という具体的な課題を設定したことでしょう。「アタマのよさ」のような漠然としたことではなく,小学校で大人数教育に適切かどうか,ということを判断することにしたのです。」知能検査100年 ビネ | 日本心理学会

問5 → 2
「剰余変数とは,撹乱要 因となる変数であり,実験者が統制する変数であ る。すなわち剰余変数とは独立変数以外で原因と なる可能性がある変数である。」https://www.jstage.jst.go.jp/article/jasj/74/12/74_641/_pdf

問6 → 5
※設問の「順序尺度によるデータの散布度」という書き方は気になる。というのも, 比例尺度によるデータ(たとえば「身長」)でも四分位偏差は求められるし, 順序尺度によるデータ(たとえば, リッカート法の質問紙, 全く思わない1〜とてもそう思う5)でも標準偏差の報告なんて普通に行われていると思うので。

問7 → 2
「判別分析は、目的変数がカテゴリーデータ(群データ)、説明変数が数量データの時、適用できる解析手法です。」判別分析(1/2) :: 株式会社アイスタット|統計分析研究所

問8 → 4
「プライミング効果とは、先行する刺激(プライマー)の処理によって、後続刺激(ターゲット)の処理が促進または抑制される効果と定義される。」プライミング効果 - 脳科学辞典

問9 → 3
「般化とは、初めに条件付けされた刺激や条件以外の、類似した別の刺激や条件においても、反応や学習効果を生じさせるようにすることです。」般化:心理学用語集 サイコタム

問10 → 3 (or ④?)

※ ねむりねこ様から, 論文について情報提供いただきました. これによれば, ④と言う話ですがしっかりと読めておらず未確認です https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsre/16/2/16_2_156/_pdf

問11 → 2
「強迫性パーソナリティ障害の基本的特徴は、秩序や完璧主義にとらわれて、柔軟性や開放性、効率性が損なわれることです。」強迫性パーソナリティ障害((こころの病気のはなし/専門編)

問12 → 5
1について, 「〜イオンチャネル型、代謝活性型の2種類のグルタミン酸受容体を介して作用し、主要な興奮性伝達を担う。」グルタミン酸 - 脳科学辞典
2について, 送り出す方は軸索, 受け取る方は樹状突起脳の神経細胞(ニューロン)の特徴、樹状突起、軸索
3について, ミエリン(髄鞘)化で伝達は早くなる。脳の隠れた主役 学習と白質の意外な関係 | 日経サイエンス
4と5について, 神経細胞の活動電位は「全か無かの法則」に従うが, シナプス電位は「全か無かの法則」に従わない。この資料が分かりやすい。http://www.bs.s.u-tokyo.ac.jp/~naibunpi/Oka/2005Summer_Seminar.pdf

問13 → 5
傍観者効果の分かりやすい説明。自分がやらねば誰もやらない?(傍観者効果) | 展示室 社会 | 心理学ミュージアム - 日本心理学会

問14 → 3
問15 → 4
「中枢性統合とは 全体を把握できる能力のことで, ASD 者は同時に複数の情報が把 握できないため,中枢性統合が弱 いといわれます。そのため,多く の情報をまとめることができず一 部のみに焦点を当ててしまい,詳 細なことにこだわってしまう「シ ングルフォーカス」とか「トンネ ルビジョン」と言われる状況に なってしまいます。https://psych.or.jp/wp-content/uploads/2018/04/81-25-26.pdf

問16 → 4
1は当然ないとして, 2について英語版wikipediaだと「The original, adult version is for use with ages fifteen and over, while the Luria-Nebraska Neuropsychological Battery for Children (LNNB-C) can be used with ages eight to twelve」もともとは15歳以上ように開発されたとのことなのでこれもなし。 Luria-Nebraska neuropsychological battery - Wikipedia。5は,「これ[時計描画テスト]により, 被検者の構成能力や視空間能力,言語理解能力,知 的機能,視覚性記憶想起および視覚イメージの再 構成や,遂行機能,プランニング,抽象化能力, 知覚刺激干渉に対する抑制などの前頭葉機能も評 価可能とされている 。」で気分障害には使わない。https://www.jstage.jst.go.jp/article/hbfr/28/4/28_4_361/_pdf。3と4は選択肢が曖昧でちょっとよく分からず。

問17 → 4
問18 → 3
問19 → 3
問20 → 4
心中以外の虐待死事例では1次-15次報告全てで0歳児が最も多いので4が合っているのはまちがいないが, 15次報告において, 心中の加害背景で「経済的困窮」が最も多い。設問の「近年の傾向」を勘案すると4なのでしょうけど。 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000190801_00003.html

問21 → 5
問22 → 2
「障害(基準B、C、DおよびE)の持続が1ヵ月以上」 心的外傷後ストレス障害(こころの病気のはなし/専門編)

問23 → 5
問24 → 4
「ただし,家族・同居人に対する暴力行為は,調査対象外とする。」「学校の施設・設備等の「器物損壊」」※学区内ではないことに注意, 「自校の児童生徒が,故意に有形力(目に見える物理的な力)を加える行為」「当該暴力行為によってけががあるかないかといったことや,けがによる病院の診断書,被害者による警察への被害届の有無などにかかわらず,次の例に掲げているような行為と同等か又はこれらを上回るようなものを全て対象」 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査-用語の解説:文部科学省

問25 → 4
問26 → 1
「被害児童生徒・保護者が詳細な調査や事案の公表を望まない場合であっても、学校 の設置者及び学校が、可能な限り自らの対応を振り返り、検証することは必要となる。 それが再発防止につながり、又は新たな事実が明らかになる可能性もある。このため、 決して、被害児童生徒・保護者が望まないことを理由として、自らの対応を検証する ことを怠ってはならない。」 http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/__icsFiles/afieldfile/2018/01/04/1400142_003.pdf

問27 → 5
問28 → 5
ちなみに3は「経過中のみではない」だったら正しい。非社会性パーソナリティ障害(こころの病気のはなし/専門編)

問29 → 5
問30 → 1
※カタレプシーとカタプレキシーの違いに注意 器質性緊張病性障害(こころの病気のはなし/専門編)

問31 → 4
ガイドライン|日本緩和医療学会 - Japanese Society for Palliative Medicine

問32 → 2
問33 → 2
「検査を受ける労働者について解雇、昇進又は異動に関して直接の権限を持つ監督的地位にある者は、検査の実施の事務に従事してはならない。」「事業者は、面接指導の結果に基づき、当該面接指導の結果の記録を作成して、これを五年間保存しなければならない。」「労働者の同意なくストレスチェック結果 が事業者には提供されない仕組みとされている。」「面接指導は対面で実施するのが原則ですが、情報通信機器(ICT)を用いて面接指 導を実施する場合の留意点をまとめた厚生労働省通知(平成 27 年 9 月 15 日付け基 発第 0915 第5号「情報通信機器を用いた労働安全衛生法第 66 条の8第1項第 66 条の 10 第3項の規定に基づく医師による面接指導の実施について」)を本マニュア ルの巻末資料に示しています」

問34 → 3
文科省のページ。「早期の問題認識」と「援助希求的態度」が目標と記載。http://www.mext.go.jp/component/b_menu/shingi/toushin/__icsFiles/afieldfile/2014/10/17/1351886_01.pdf

問35 → 2
問36 → 4
問37 → 1
問38 → 1
問39 → 3
問40 → 1
問41 → 1
問42 → 1
問43 → 4
問44 → 4
問45 → 4
医療看護の記録に欠かせない「SOAP」の書き方をマスターしよう! | なるほど!ジョブメドレー

問46 → 2(or①?)
「50歳に達しているもの又は障害基礎年金1級受給者」 「雇用契約に基づく就労が困難であるものに対して」 いちおう事業概要に「その他の就労に必要な知識及び技能の向上のために必要な訓練」との文言があるが, これを一般就労のためにと解するのは無理筋では?  https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/service/shurou.html ※ ねむりねこ様の調べによれば,「50歳を超えるもの」という条件のほか、「それ以外の・・・」という条件があるらしく, ①の可能性もあるようです..

問47 → 2
問48 → 2
問49 → 4
問50 → 4,5
問51 → 4,5
問52 → 3,4
「診断書や障がい者手帳等の有無が、合理的配慮の提供に関する判断の基準ではありません。」https://www.pref.miyazaki.lg.jp/ky-tokubetsushien/kurashi/kyoiku/gouriteki/documents/23534_20160531152314-1.pdf
行政機関は法的義務=「しなければならない」。https://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/pdf/law_h25-65_gaiyo.pdf
「また、障害のある方などから何らかの配慮を求める意思の表明があった場合には、負担になり過ぎない範囲で、社会的障壁※を取り除くために必要で合理的な配慮(以下では「合理的配慮」と呼びます。)を行うことが求められます。」障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律についてのよくあるご質問と回答<国民向け> - 内閣府

問53 → 2,4
問54 → 2,3
問55 → 2,4
問56 → 2,3
エストロゲンの分泌は減少,(更年期障害の症状と原因|更年期障害・更年期の悩みのことなら更年期ラボ | 大塚製薬,) ゴナゴトロピンの分泌は増加(更年期を美しく、らくに過ごすために « 江東区医師会), 「内分泌学的要因が背景になっているうつ状態にはホルモン療法がよく効きますが、〜」(更年期障害とうつ病 ・・・うつ病について(9))。

問57 → 1,3
うつ病に特徴的な微小妄想は, 心気妄想, 貧困妄想, 罪業妄想の3つ。うつ病の症状である微小妄想について - 医療法人中沢会 上毛病院

問58 → 1,3

問59 → 4
問60 → 4
問61 → 3
K式は生後100日から。WPPSI 2歳6ヶ月。K-ABC-II 2歳6ヶ月〜。

問62 → 5
問63 → 5
問64 → 2
「早寝早起きは結構ですが、眠気がないのに「やることがないから寝床に入る」ことはやめましょう。寝つきは悪くなりますし、中途覚醒が増えてしまいます。」https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-02-004.html ※ 5の運動は散歩など軽いものなら正解か?

問65 → 1
「当事者が単身で相談に来る場合はともかく、未成年の不登校・ひきこもり事例、家族につれられてやってくる成人のひきこもり事例、家族だけしか相談に来ない事例では、支援は第一段階である家族支援段階から開始し、順を追って当事者が中心の支援段階へと進んでいく。」とかの記述を考えるとまずは, 家族支援の充実ではないかしら。https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12000000-Shakaiengokyoku-Shakai/0000147786.pdf
5については, 相談支援事業の対象者が「障害のある人やその保護者など」とある。障害のある人に対する相談支援について|厚生労働省 医療機関への受診を拒否している状態でそうしたサービスって使えるのか。たとえば次のサイトでは, 「精神障害のある方であれば、精神障害を理由とする障害年金の受給を証明する書類や医師の診断書などによって、障害があると判断されれば、サービスを受けることができます。」みたいな感じで医師との連携の必要性はありそうだけど... この領域全然知らないのでなんとも言えません。

問66 → 5
問67 → 5
問68 → 5
問69 → 2
3, 4は関係ないから除外。1のAQ-Jは言葉を額面通りに読み取ることをASDの特性の一つとしてとることもできるかもしれないがエピソードとしては弱いし, 仮に取るのであれば生育歴の聞き取りでもう少し関連するエピソードを集めてからで良いと思うので除外。性格検査でどっちをとるかということで迷うのだが, エピソード的には神経症傾向が見えると良いかもしれないので2?

問70 → 2
問71 → 4
問72 → 2
問73 → 2
問74 → 3
問75 → 3
問76 → 3,4
問77 → 2,5

午後の部

問78 → 2
問79 → 3
問80 → 1

フラッシュラグ効果の論文。 https://www.jstage.jst.go.jp/article/sjpr/51/2/51_250/_pdf/-char/ja

問81 → 5
問82 → 2
問83 → 3
問84 → 3
問85 → 1
問86 → 1

2は「不能」が誤り ディスレクシア | 国立成育医療研究センター

問87 → 5
「フリン効果は流動性知能課題でよく見られ〜」

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpsy/advpub/0/advpub_90.18402/_pdf/-char/ja

問88 → 5

ビネー 2歳〜。WPPSI 2歳6ヶ月。K-ABC-II 2歳6ヶ月〜。

問89 → 3
問90 → 5
問91 → 5

「感覚刺激に対する過敏さまたは鈍感さ、または環境の感覚的側面に対する並外れた興味(例:痛みや体温に無関心のように見える、特定の音または触感に逆の反応をする、対象を過度に嗅いだり触れたりする、光または動きを見ることに熱中する)。」 小児自閉症/自閉スペクトラム症(こころの病気のはなし/専門編)

問92 → 4
問93 → 1
「この障害がある子どもは、青年期に素行症を。成人期に反社会性パーソナリティ障害を発症する可能性が高く、その結果、物質使用障害や受刑の可能性が上昇します。」  多動性障害(こころの病気のはなし/専門編)

問94 → 3
問95 → 4
問96 → 4
「学習指導要領には、生徒指導に関する規定が置かれており、生徒指導の課題が示されています。」

http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/22/04/__icsFiles/afieldfile/2010/06/04/1292248_02_1.pdf

問97 → 4
「合理的配慮の検討は、原則として学生本人からの申し出によって始まります。」 「合理的配慮の決定手続きについては、学内規定を定め、それに沿って行ないます。」 「本人が具体的にどうしたらよいか分からない場合、自ら意思決定を行なうことが困難である場合は、配慮の受け方について支援します。「やってあげる」支援ではなく、「自分で決められるようになる」支援であることが重要です。」 「合理的配慮の内容は、授業担当者や特定の教職員の個人判断ではなく、委員会等で組織として最終決定がなされるようにします。」
合理的配慮ハンドブック_障害のある学生を教えるときに必要なこと - JASSO

問98 → 1
問99 → 2
問100 → 1
問101 → 5
問102 → 3
ADHDを疑うなら2かと思うけれど, 聞き取りとか行動観察とかをどの程度したか不明なので医療との連携は拙速?生物心理社会の枠組みでいくなら, 腹痛に対して身体疾患の有無の確認を医療にお願いするの方が妥当な判断な気もする。

問103 → 1
総務省|成年被後見人の方々の選挙権について

問104 → 5
問105 → 3
問106 → 3
問107 → 1
問108 → 2
この論文の共同注意関連行動の出現時期の図はよくまとまっていて分かりやすい。https://catalog.lib.kyushu-u.ac.jp/opac_download_md/863/KJ00000048918-00001.pdf

問109 → 1
問110 → 1
問111 → 4
問112 → 4
問113 → 5
問114 → 5
問115 → 4
問116 → 5

問117 → 1
医療費補助はない。 制度の紹介 |厚生労働省

問118 → 1
「保護者等からの意見聴取を行った上で行わなければならない」
「出席停止を保護者に命ずる際には、理由及び期間を記載した文書を交付しなければならない。」
「出席停止の制度は、本人に対する懲戒という観点からではなく、学校の秩序を維持し、他の児童生徒の義務教育を受ける権利を保障するという観点から設けられた制度」
出席停止制度の運用の在り方について(通知):文部科学省 「市町村教育委員会が,その保護者に対して,児童生徒の出席停止を命ずることができます。」出席停止制度の適切な運用について:文部科学省

問119 → 4
問120 → 3
問121 → 2
問122 → 4
問123 → 4
※2は, ヤーキースがアーミーαとβを作ったのは第一次世界大戦の時期。3はどの検査かも分からず数字を出して意味不明。

問124 → 4
「ギャンブル等依存症対策を講ずるに当たっては、ギャンブル等依存症が多重債務、 貧困、虐待、自殺、犯罪等の問題に密接に関連することに鑑み〜」https://www.kantei.go.jp/jp/singi/gambletou_izonsho/ikenbosyu/pdf/keikakuan.pdf

問125 → 4

問126 → 1,5
問127 → 1,4
問128 → 2,4
遅延模倣が生じるのは, 象徴機能が芽生え始めているので感覚運動期の終わりで合っている。https://www.jstage.jst.go.jp/article/sobim/29/1/29_1_3/_pdf
形式的操作期は定義通りで合っている。ピアジェが提唱した発達の理論とは!?|各段階の特徴をまとめて解説vol.6 | PsychJapan -心理についての面白くて深い話-
ちなみに, 1は「順序入れ替わる」が誤り, 3は対象の永続性の理解が進むのは感覚運動期, 5は前操作期の段階からイメージや表象を用いて考えたり行動できる, のでそれぞれ誤り。

問129 → 2,4
PECSはAAC(補助代替コミュニケーション)の一種でABAの原理を用いている。絵カード交換式コミュニケーションシステム(PECS)® | Pyramid Educational Consultants of Japan
1について, PECSは要求の自発の指導から始める, 3について, カードを渡すことを手段にする, 5について, そんな話は聞いたことがない。

問130 → 3,4
問131 → 1,5
問132 → 2,4
問133 → 2,5
ヘロインは身体依存を引き起こす。https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-04-002.html
MDMAは, セロトニンを増加させる。メチレンジオキシメタンフェタミン - Wikipedia
大麻カンナビノイド受容体に作用するっぽい。https://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/yakubuturanyou/dl/kokusaikikan01.pdf

問134 → 2,3
問135 → 1,3
1の根拠, 大阪市:大阪市犯罪被害者等支援ナビゲーション~支援施策のさらなる推進に向けて~(Ver.1.0) (…>人権>犯罪被害者等支援)
3の根拠, https://www.kantei.go.jp/jp/singi/hanzai2/index.html
※ けけけ。@kei4772様に教えていただきました。ありがとうございます。https://twitter.com/kei4772/status/1158748190872489985

問136 → 1
問137 → 2
問138 → 5
問139 → 4
問140 → 5
問141 → 2
問142 → 5
行動カウンセリングの5A(Assess, Advice, Agree, Assist, Arrange)あたりを参照するなら, 実行のサポート段階ということで, 現在少しでも取り組めていることをフィードバックして, フォローアップの段階で目標を修正していくのが良いのかもしれない。(行動の動機を高めるために行う情報提供的な解答である2,4は自分の身体のことを心配しているこのクライエントの段階には合っていない, 3はクライエントの主体的な目標設定になっていないからダメという判断) 健康心理学・入門 -健康なこころ・身体・社会づくり - (有斐閣アルマ)

問143 → 4
問144 → 2
問145 → 3
問146 → 5
問147 → 1(or④?)
おそらく選択肢の内容的に, 高齢者虐待の種類に「経済的虐待」が含まれるということが聞きたいのが設問の意図と判断して1が解答。 ※ 総務省の「再乱用防止対策の推進」の観点からは, ④と言う話も...

問148 → 1
57項目版のストレスチェックで「心理的な仕事の負担(量)」の得点になる設問は「非常にたくさんの仕事をしなければならない」「時間内に仕事が処理しきれない」「一生懸命働かなければならない」で, これが低いと出ているのであるから, 労働時間については優先度が低いと考えるのが素直な回答と判断しました。http://www.tmu-ph.ac/topics/pdf/manual2.pdf

問149 → 1
問150 → 2
「何度も暴力の後に優しくしてくれた」→「常に」が誤り?次のサイトに書いてあるようにハネムーン期も存在している。DV(ドメスティック・バイオレンス)について | 渋川市ちなみに, ドゥルーズモデルの説明は次のサイトにhttp://www.pref.osaka.lg.jp/attach/1418/00071393/2-4_6.pdf

問151 → 1
問152 → 1,2
問153 → 1,4
問154 → 2?,3

XBAの調べもの3

Cross-battery Assessmentの調べものの続き。前回記事はこちら。

nekomosyakushimo.hatenablog.com

nekomosyakushimo.hatenablog.com

Ettenticals of Cross-Battery Assessment (Flanagan et al., 2013)のChapter 6はXBAの強みと弱みを解説している。雑に読んだ記録を残す。

強み

現代の知能理論に即している

CHC理論という理論的な基盤がしっかりしている。これは本の最初から何度も出てきているしCHC理論の理解がこのアプローチの基本となる。

専門家間のコミュニケーションを促進する

CHC理論に基づく分類によって用語の混乱等を少なくできる。これは, 化学における周期表であったり, 生物学における「門」に基づく分類のようなものをイメージしているらしく, 人間の認知機能についての共通語彙を提供することでコミュニケーションが円滑になるだろうということである。

計量心理学的に擁護可能な合成得点

合成得点の算出に算術平均を使うか, 下位検査の相関と信頼性に基づいて合成得点を出すのかの話で, 著者らは算術平均が好ましいと思っているが, テスト開発者は平均点による合成得点を批判する声も根強いため, 新しい解析ソフトでは下位検査の信頼性と相関に基づいた合成得点も出せるようになったそうだ。

SLDおよび文化的や言語的に多様な背景がある人への評価の質向上

SLDの評価では, 認知機能や神経心理学的プロセス, 学力スキルの明確な特定, もっとも関係のある情報をの取得, SLDの操作的定義に関連する構成概念を軽量心理学的に厳密な方法で測定可能なことなどが挙げられている(詳しくは4章を見ろとのこと)。

文化的・言語的多様性については, Culture-Language Test Classification (C-LTC)やCulture-Language Interpretive Matrix(C-LIM)という, 文化や言語の影響の程度を測定する機能が利用可能らしい(詳しくは5章を見ろとのこと)。

柔軟性

検査の主訴に応じて, 柔軟に検査を組み合わせることが可能ということ。一つの検査から答えられることは多くないが, 同時にあれもこれもと全部やるのは現実的でないので, 必要なものを必要に応じてという使い方がXBAの利点である。

自動化

XBAが提唱された初期は, 複雑で時間がかかるという懸念がありXBA用のソフトウェアを開発してこの本の2版からつけたとのこと。

弱み

ノルム・サンプルがない

他の検査のようなノルムがないのがXBAに寄せられた大きな批判だったようである。

複雑

従来の方法より複雑と感じられたようである。(でも, これは今までの検査が理論への理解なく使っていたことの裏返しであるとも)

時間がかかる

XBA用のソフトが出たことでだいぶ改善されたそう。

XBAの調べもの2

XBAについての調べものの続き。 前回記事はこちら。 http://nekomosyakushimo.hatenablog.com/entry/2019/06/18/223730:embed:titel

Ettenticals of Cross-Battery Assessment (Flanagan et al., 2013)のAppendix Bには2001年から2012年に出版された検査のそれぞれの下位検査がCHCのBroad / Narrow abilityの何を測定しているかがまとまっている。その中から日本語版が出ているWISC-IVとKABC-IIについて抜き出してみる。(各能力の定義はいいかげんな訳なので, 適当な訳があればコメント欄にて教えてください。)

なお検査名が太字のものは因子分析によって確かめられたもの, イタリックのものは因子分析によって確かめられたものの複数の能力を測っているもの(cross-loadしているってことかな、おそらく), 下線は専門家のコンセンサス, 通常の文字は専門家のコンセンサスによって複数の能力の測っているものを表すことにする。

Crystallized Intelligence (Gc)

定義:被検査者の文化に価値付けられる知識や技能の深さおよび幅

General Verbal Information (K0)

定義:被検査者の文化についての知識の幅と深さ

検査名 下位検査
WISC-IV 理解
WISC-IV 知識
WISC-IV 絵の概念
KABC-II 物語の完成

Lexiacal Knowledge (VL)

定義:正しい語の意味が理解される語彙の程度

検査名 下位検査
WISC-IV 類似
WISC-IV 単語
WISC-IV 語の推理
KABC-II 表現語彙
KABC-II なぞなぞ

Fluid Intelligence (Gf)

定義:以前に学んだ習慣やスキーマスクリプトに頼ることによっては解くことのできない新規の課題を解決するために使われる意図的だが自由な注意の制御

Induction (I)

定義:現象を観察し, その背後にあって現象を決定している原則や規則を発見する能力

検査名 下位検査
WISC-IV 行列推理
WISC-IV 絵の概念
KABC-II パターン推理(7-18歳)

General Sequential Reasoning (RG)

定義:既知の前提と原則を用いて論理的に推論する能力

検査名 下位検査
KABC-II 物語の完成

Long-term Storage and Retrieval (Glr)

定義:分, 時間, 日, 年をまたぐ期間を超えて測定される情報貯蔵し, 整理し, 思い出す能力

Associateive Memory (MA)

定義:ペアにされることによって, 以前は関連のなかったものを覚える能力

検査名 下位検査
KABC-II 語の学習
KABC-II 語の遅延学習

Shot-term Memory (Gsm)

定義:その場で意識を向けられた情報を, コード化し, 保持し, 操作する能力

Memory Span (MS)

定義:情報をコート化し, 1次的な記憶に維持し, 提示されたのと同じ順序で再生する能力

検査名 下位検査
WISC 数唱
KABC-II 手の動作
KABC-II 数唱
KABC-II 語の配列

Working Memory Capacity (MW)

定義:気を散らす刺激を避けるとともに, 2次記憶内の情報の戦略的/制御された検索を行いつつ, 1次的な記憶内での, 比較的単純な操作, 組み合わせ, 情報の変換を行うために注意の焦点を向ける能力

検査名 下位検査
WISC-IV 算数
WISC-IV 語音整列

Processing Speed (Gs)

定義:単純な認知課題の繰り返しを早く流暢に行う能力

Rate of Test-Taking (R9)

定義:単純な認知課題を完遂する際の速さと流暢性

検査名 下位検査
WISC-IV 符号

Perceptual Speed ( P )

定義:視覚刺激の異同が比較される速さ

検査名 下位検査
WISC-IV 絵の抹消
WISC-IV 記号探し

Visual Processing (Gv)

定義:問題解決のために(しばしば今知覚しているイメージとの組み合わせで)再現された心的イメージを利用する能力

Flexibility of Closure (CF)

定義:すでに知っているパターンについて, 複雑でまぎらわす視覚的なパターンや配列に埋め込まれた図やパターンを特定する能力

検査名 下位検査
WISC 絵画完成

Closure Speed

定義:不完全(あいまい、部分的に隠れている、切断されている、など)な視覚刺激から, よく知っている意味ある視覚的なものを素早く特定する能力

検査名 下位検査
KABC-II 絵の統合

Visual Memory (MV)

定義:複雑な視覚的像を短い時間(30秒より短いような)覚える能力

検査名 下位検査
KABC-II 顔探し

Visualization (Vz)

定義:複雑なパタンを知覚し, それが変換(例えば, 回転や拡大縮小, 部分的に隠れる, など)された場合にどう見えるかを心的に再現する能力

検査名 下位検査
WISC-IV 積木模様
KABC-II パターン推理(5-6歳)
KABC-II 模様の構成

XBAの調べ物

Essentials of Cross-battery Assessment(Flanagan, 2013)のはじめの方を少し読んだのでメモを残す。久々に特別支援っぽいテーマ。

XBAとは

Cross-battery Assessment(XBA)アプローチとは, すごく単純に言うと複数の認知検査, 到達テスト, 神経心理学検査を組み合わせることで, 心理アセスメントの実践家がより, 体系的で, 信頼性があり, 理論に基づいた検査の解釈ができるようにすることを目指すアプローチのことである。 XBAアプローチは, CHC理論および神経心理学の理論を土台にしていて, CHC理論の broad abilitiesとnarrow abilitiesに沿って能力を解釈するようである。

CHC理論の発展

1章の前半ではアプローチの土台となっているCHC理論の説明がなされている。ざっとその流れを追うと次のような感じ。

  • CattellによるGf-Gc理論 (Spearmanのg理論の拡張)
  • Hornによる拡張(Cattell-Horn Gf-Gc理論, あるいはmodern Gf-Gc theory)
  • Carrollによる3層(three-stratum)構造の理論
  • McGrewによる統合を経てCHC理論へ(2001-2011)
  • Schneider and McGrew (2012)による理論の改良・拡張

高まるXBAニーズ

知能理論が発展する一方で, 心理検査の開発・発展は必ずしも理論に即したものではなかったようである。そのため, 知能理論と知能測定の実践の間にはギャップが合ったようである。

p.24には, 2000年以前に出版された知能検査がCHC理論のBroad Abilitiesのどれを測定しているかの表が載っているのでが,これを見ると多くの能力が測定できないことが分かる。例えば, WISC-IIIだと十分に測定がなされているのはGc, Gv, Gsのみであり, Gsmが部分的に測定できているだけである。

2000年以降のテスト開発において明示的にCHC理論に言及がなされたり, 検査開発のブループリントとしてCHC理論を用いる検査(例えば, ウッドコックジョンソンの第3版)が現れてくる。CHC理論という共通の土台が各検査間にできたことにより, XBAを行う準備ができてきたという訳である。

XBAの実施原則

7つの原則があるそうだ。ざっくり書くと次のような感じ。

  1. 主訴に対して最も必要となる包括的な能力検査をコアの検査として選べ
  2. 一つの検査からのノルムにもとづくクラスター・合成得点が使用可能なときは使え
  3. CHCのbroad/narrow abilityのクラスタを作るときは, CHCの理論に基づいていたり・クロスバッテリーの因子分析がなされていたりするなど, 許容可能な方法で分類された検査を使え
  4. Broad abilityが十分に代表されていない(質的に異なる2つの指標がない)ときには他の検査のものを使え
  5. 検査を組み合わせるときは, それぞれのテスト開発と標準化がそれぞれ数年以内(within a few years)のものを使え(開発が離れすぎているのを使うな)
  6. 誤差を最小化するために最小の検査を選べ (真面目に読んでないからよく分からん)
  7. 弱みや障害の領域について生態的な妥当性を確立しろ(実際のクラスでのパフォーマンスやワークサンプルとの整合性を見ろ)

感想

XBAを適切に利用するには知能検査が土台とする知能理論への理解が今まで以上に求められると思う。したがって, マニュアル的に数値の解釈をするだけの検査の利用では扱いきれないだろう。はたして今の心理職の養成課程でそれがカバーされるのかしら。

Essentials of Cross-Battery Assessment (Essentials of Psychological Assessment Book 84) (English Edition)

Essentials of Cross-Battery Assessment (Essentials of Psychological Assessment Book 84) (English Edition)