猫も杓子も構造化

発達障害、特別支援などについて書いています。最近は心理学関係の内容が多めです。

いきなり因子分析(その6):lavaanを使って確証的因子分析

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シリーズものの記事。過去の記事はこちら。 その1(とりあえず試した編) その2(因子数の決定編) その3(様々な推定法編) その4(因子軸の回転編) その5(高次因子モデルと双因子モデル編) 前回までは基本的に探索的因子分析(Exploratory Factor Analy…

いきなり因子分析(その5):高次因子分析モデルと双因子モデル)

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因子分析についてのシリーズものの記事。 その1(とりあえず試した編) その2(因子数の決定編) その3(様々な推定法編) その4(因子軸の回転編) 今回はもう少し複雑なモデルということで高次因子分析モデルと階層因子分析モデルのうち双因子モデルを試し…

いきなり因子分析(その4):因子軸の様々な回転

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まだまだ因子分析の続き。 その1(とりあえず試した編) その2(因子数の決定編) その3(様々な推定法編) 今回は因子の回転について。 様々な因子軸の回転法 このシリーズものの記事では、Rのpsychというパッケージのfa()という関数を使っているのだが、こ…

通常学級の特別支援本

通常学級の特別支援─今日からできる! 40の提案─作者: 佐藤愼二,鈴木香織出版社/メーカー: 日本文化科学社発売日: 2008/04/01メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 7人 クリック: 15回この商品を含むブログ (4件) を見る 通常学級の特別支援セカンドステー…

いきなり因子分析(その3):様々な推定法を試してみた

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以前からの続きで因子分析を試してみるシリーズ。 その1 その2 今回はいろいろな推定方法について。あいもかわらず清水先生のスライドを頼りにしながら試してみる。 Rで因子分析 商用ソフトで実行できない因子分析のあれこれ データセットは前回、前々回と同…

Rでの大規模データ処理:ffパッケージを試してみる

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Rは大変便利な言語なのだけれど、大規模なデータの扱いは苦手と言われている。その理由は、データをメモリに全部載せて作業するので、メモリの量によって扱える操作が制限されるとういもの。最近やや大規模なデータを扱う必要があってその処理の仕方を勉強し…

いきなり因子分析(その2):MAPやBICや平行分析による因子数の決定

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以前に書いた記事の続き。 nekomosyakushimo.hatenablog.com 前回は固有値を求めスクリープロットを書いて因子数を決定したが、因子数の決め方にも色々あるらしいので、それを試してみる。参考にしたのは関西学院大の清水先生の次のスライド。この記事の内容…

いきなり因子分析(その1)

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思いつきで何かをやりたくなるということがあって、今は因子分析な気分なのでやってみる。ちなみに多変量解析の経験値はほぼゼロ。 データセットの準備 ここのところマイブームがアセスメントなので、知能検査のデータセットを使うこととする。Rのパッケージ…

WISC-ⅣはFSIQの解釈のみで十分!?

次の論文にさらっと目を通した。 Structure of the Wechsler Intelligence Scale for Children – Fourth Edition in a Group of Children with ADHD ADHD児を対象にWISC-Ⅳのデータについて確証的因子分析でいろいろなモデルを比較したというもの。 論文の内…

ワトソンほか『自閉症のコミュニケーション指導法:評価・指導手続きと発達の確認』

自閉症のコミュニケーション指導法―評価・指導手続きと発達の確認作者: リンダ・R.ワトソン,エリックショプラー,キャサリンロード,厚地友子,神尾陽子,金野公一,内山登紀夫,幸田栄出版社/メーカー: 岩崎学術出版社発売日: 1996/04メディア: 単行本この商品を…

自閉スペクトラム症と視覚的探索課題と

視覚的探索課題(visual search task)をASD児者対象に行った文献についてのメモ。抄録読んでパラパラと図表を眺めただけのものがほとんどだけど。 Plaisted, O’Riordan, & Baron-Cohen (1998) 直接的なのはこれが最初かな?特徴探索と結合探索で、ASDは結合…

システマチックインストラクションに関して

ジョブコーチや職リハ界隈で名前は聞くのだけれど、どういう出自を持つのか知らなかったのでネットで見れる文献を中心に調べてみた。 『職業リハビリテーション』の論文より 『職業リハビリテーション』というジャーナルに「ジョブコーチの援助技術―システマ…

ターミナルからPsychoPyを動かす

先日パソコンを買い換えたのだがそれに合わせてもろもろの環境設定とかも新たに行った。 その一環としてPsychoPyをスタンドアロンのアプリでなく、ターミナルから動かすように設定したので、その流れの覚書。使っているのはMacBookPro13.3 でTouchBarなしの…

因子分析について

心理尺度のつくり方作者: 村上宣寛出版社/メーカー: 北大路書房発売日: 2006/09/01メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 3人 クリック: 17回この商品を含むブログ (5件) を見る上記の本に次のような記述がある。 因子分析は半世紀の歴史を持つが, 変量が1…

Processingをやろう

急に謎のモチベーションが出て手を出してみる。ダウンロードは公式から。zipを展開するだけ。簡単。Processing.org ダウンロードができたら次のサイトを参照にしながらいじってみる。liginc.co.jp画面はこんな感じ。真ん中にコードを書いて再生ボタンで実行…

田中康雄『ADHDの明日に向かって』

ADHDの明日に向かって―認めあい・支えあい・赦しあうネットワークをめざして作者: 田中康雄出版社/メーカー: 星和書店発売日: 2001/10/01メディア: 単行本この商品を含むブログを見るとあるお医者さんからの紹介で知った本。副題に「認めあい・支えあい・赦…

筆記具の持ち方について

小学生の低学年では、「用具を正しく持つ」という内容が学習指導要領に明示されており、鉛筆の持ち方を指導する姿はどこの学校でも見られる。もちろん、その指導の丁寧さであったり力の入れ方は担任の先生のさじ加減であり、いくつもの学級を見ているとその…

シェムとシェマについて

発達心理学について勉強するとシェマという言葉を必ず学ぶ。ところが、最近ピアジェについて勉強し直す中で、ピアジェはシェム(Schéme)という用語とシェマ(Schéma)という用語を厳密に使い分けていることを知った。英米の研究者がピアジェを英訳する際に…

認知の発達段階とピアジェについて

ピアジェについて調べ物をしている。自分にとってのピアジェは太田ステージによる認知発達治療に理論的基礎を与えている人で、『自閉症療育の宝石箱』や『自閉症治療の到達点』で得た理解がベースであった。 太田ステージによる自閉症療育の宝石箱作者: 永井…

体罰に関して

体罰に関してあれこれ話をする機会があった。今でこそ表立った(?)体罰というのは教育現場で少なくなっているのだろうが、一部の運動部であったり、言葉のない知的に重い障害児教育の現場などでは、体罰の効果を信じている人を見たりもする。体罰に関して…

自閉症の遺伝的関与に関する初期の研究

今では自閉スペクトラム症に遺伝子が関与していることはよく知られているが、下記リンクはその初期における重要な研究。少なくとも片方が自閉症の診断を受けている幼児期の21組の双子が研究の対象となった。https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111…

広い自閉症表現型について

以前少しだけ書いた広い自閉症表現型(Broader Autism Phenotype:BAP)について調べ物をしていたら、素敵なものを見つけた。https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/9781118911389.hautc02よくわからないがフリーアクセスである。ふとっぱらだね。BAP…

豊田秀樹編著『もうひとつの重回帰分析 予測変数を直交化する方法』

もうひとつの重回帰分析作者: 豊田秀樹出版社/メーカー: 東京図書発売日: 2017/06/08メディア: 単行本この商品を含むブログを見る飛ばし飛ばしだが一応最後まで読んだ。本書の根底にある問題意識は「重回帰分析において偏回帰係数の解釈の誤りがとても多い」…

IQの絶対値的な解釈

「〇〇をするにはIQ▲▲以上必要」みたいな文言、すなわち、IQを絶対値のように扱っている人に出会うことがある。よくってほどではないけれども、忘れていたころに「あぁ、またか」といった具合で出会う。知能指数、IQ(=intelligence quotient)というのはシ…

発達障害と姿勢や身体の動きについて

仕事で小学校等を訪問していて、低学年の指導において姿勢や鉛筆の持ち方を丁寧に指導している学級を見た。クラスの子たちの字の形は大変整っといる印象を受けたが、そういえば自分はあまり姿勢とか身体の動きとかを熱心に調べたことがなかったと思い、次の…

感覚統合訓練って効果あるの?

少し前に友人と感覚統合系の人たちはバランスボール好きすぎじゃないか問題について話をした。それで、感覚統合系の業界での評価がどんなものなのかが気になり調べて見た。日本語で読めるものでまず出て来たのがこれ。2006年とやや古い。ci.nii.ac.jp13件の…

黒沢香・村松励『非行・犯罪・裁判』

非行・犯罪・裁判 (キーワード心理学シリーズ)作者: 黒沢香,村松励出版社/メーカー: 新曜社発売日: 2012/02/01メディア: 単行本この商品を含むブログを見る心理学の応用領域は多数あるが、司法分野でどのように応用されているか知りたくて読んだ。特に、法と…

集団随伴性について

仕事の都合で集団随伴性について調べ物をした。個人ではなく、集団でのパフォーマンスについて強化が随伴することを集団随伴性と呼ぶ。ベイリーとバーチの『行動分析的"思考法"入門』には、集団随伴性が良い行動・良くない行動のどちらも産み出すことが紹介…

阿部利彦『通常学級のユニバーサルデザインスタートダッシュ Q&A55』

通常学級のユニバーサルデザイン スタートダッシュ Q&A55作者: 阿部利彦出版社/メーカー: 東洋館出版社発売日: 2017/10/13メディア: 単行本この商品を含むブログを見る授業UD系の本に少しずつだが入門している。編著者は授業UD関係だとよく名前を聞く阿部利…

村井・橋本『心理学のためのサンプルサイズ設計入門』

心理学のためのサンプルサイズ設計入門 (KS専門書)作者: 村井潤一郎,橋本貴充出版社/メーカー: 講談社発売日: 2017/03/08メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る大変勉強になる本だった。効果量や検定力について一通り勉強していたもの…